宿題の効果を考える

宿題について考えてみました。宿題をなくした中学校の業者テストの成績が目に見えて下がっている事例が出ています。この成績低下は宿題廃止の影響なのでしょうか?数学に教科を絞って考えていきます。

上位群

まずは、宿題を出されたときの上位群を考えましょう。彼らは宿題を短時間で終了させることができるため、他の活動にも時間を充てることができます。つまり、彼らにとって宿題の消費時間は少なく、他の能力にほとんど影響を与えないと考えられます。

下位群

次に、下位群を考えてみましょう。彼らは問題を解けない状況にありますが、提出は求められています。では、彼らは答えを写して提出すればよいのでしょうか?実は、宿題に取り組んでも問題を解く能力は身に付きません。つまり、下位群は変化しないままです。

中位群

最後に中位群を考えてみましょう。彼らにとって、解ける問題ばかりの宿題であれば、復習の効果が高いと考えられます。ここで成績低下の原因を考えると、「多くの中位群が下降した」という仮説が立ちます。しかし、現代の通塾率を考えると、少し状況が変わってきます。

中位群と通塾

もし下降した中位群のほとんどが通塾していなかったら、宿題がなくなったことが成績低下の原因と考えることは自然です。しかし、ある程度の子が通塾している現在、宿題がないから成績が低下したのか?という疑問が浮かんできます。成績の低下した層というのは、どのような学習環境であっても低下する層だったのではないでしょうか?

勉強したくないからしません

私たちが考えるべきは、「課題に対して誠実に向き合うことができない層」という視点です。学校の授業も受け身で、塾に行っているという感覚で学習に向き合っていた子どもたちが、宿題がなくなったことでその行動を素直に取るようになったことが原因ではないでしょうか。勉強の重要性をきちんと伝えず、「人生は勉強だけじゃない」という声が大きくなってきたことも影響しています。そのような声に育てられた子どもたちに対して、宿題がなくなるという状況が重なり、勉強しない層が増えた結果、全体の成績が低下したのかもしれません。

以上が、宿題の効果についての考察です。宿題の有無が成績にどのような影響を与えるのか、さまざまな要素を考えながら議論していく必要があります。

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