ある学校で行った小学校2年生のかけ算の単元テストの結果を見ていきたいと思います
かける数とかけられる数
この学校の2年生では
かけ算の学習において
かける数とかけられる数の順番を固定して指導しているクラスと順番を意識していないクラスが混在していました
それによる正答割合を分けて見ていきます
なお、順序固定クラスで
かける数とかけられる数の順序が教員の想定と逆でも正答とカウントしています
となっていました。
順序を固定する指導のクラスが正答割合が高かったのは
1番と
ほんの少しですが
3番
となっていました
誤答の分析
誤答の細かい分析を
順序固定クラスのものを挙げます
()の数値は、間違えた子の中での割合です
1番
8+5(5+8)としたものー15%(61%)
2番
一番多い人が違うー34%(57%)
足し算以外の演算を使うー10%(16%)
一番多い個数が違うー29%(48%)
3番
2日前の「2」を使うー5%(31%)
6+5(5+6)としたものー4%(23%)
4番
増えたのか減ったのか適当な計算ー10%(35%)
5番
8才の「8」を使うー29%(68%)
足してしまうー11%(26%)
九九の覚え間違いー7%(16%)
6番
42本止まりー44%(54%)
足してしまうー21%(25%)
九九の覚え間違いー7%(8%)
7番
5日前の「5」を使うー5%(16%)
足してしまうー14%(40%)
8番
使った花の数を8本とするー30%(49%)
15本を出してそれを答えとするー10%(16%)
33本とするー8%(13%)
考察
5番の「8才」の「8」を使う子が目立つ
文章が長い問題ほど誤答率が上がる
かける数、かけられる数を意識している、いないはかけ算のみを使う問題では少し正答率が高いがそれほどでもない
低位の子は「全部かけ算」する子か「全部足し算」する子などで文章を読み取ることができない
まとめ
「式」に表すことを目標に指導した場合
文章題に対しては単純でないものになった途端、役に立たない
(問題1番レベルまでの話)
文章を読み解くために絵を描く、図を描く等のトレーニングが必要
九九の暗唱に時間を多く使っても効果は薄い
かける数、かけられる数を固定してかけ算を指導してもかけ算、足し算、引き算が混ざった問題には対応することができない
もしかすると、2年生の年齢には難しい内容なのかもしれない
雑感
計算ドリルは意味ないなと改めて思いました